「雷雨の夕暮れ、癒しの雨音に包まれて」

朝は、まぶしいほどの晴天だった。
青空が広がり、容赦のない日差しが地面を照りつける。
予報通りの酷暑日。
気温はぐんぐん上がって、午後には四十度近くに。

エアコンをつけていても、家の中はどこかじっとりとした空気で満ちていた。
冷たい飲み物を飲んでも、体の中に熱がこもったまま。
何をしていても、体がだるくて、クラクラするような一日。

そして夕方。
突然、遠くから雷の音が聞こえはじめ、空が急に暗くなった。
風が変わり、ポツポツと降り出したと思ったら、
あっという間に激しい雨に変わった。
バリバリッと空を裂くような雷鳴が、近くの空に響く。

けれど、家の中で聞く雨音は、どこか癒しの響き。
外のざわめきとは対照的に、
窓越しに聞こえる雨のリズムは、心を静かに整えてくれるようだった。

ふと目にとまったのは、棚の上に置いたひのきのおがくずのサシェ。
袋からやわらかな香りがふんわりと漂ってきて、
雨音と一緒に、部屋の空気をやさしく包みこんでくれた。

こんなふうに、ほっとできる時間が持てることに、
小さな幸せを感じる。
でも、そんな静けさの中で思い出すのは――
今も外で仕事をしている旦那のこと。

炎天下のなか、そして突然の雷雨。
現場での作業はさぞ大変だったと思う。
濡れてしまった道具、重たい木材、神経を使う仕事。
きっと、疲れもピークに達しているだろう。

そんな一日の終わりに、
少しでも気がゆるむ瞬間があればいいなと思って、
冷蔵庫にはキンキンに冷えたビールを用意した。
昨日からグラスも冷やしてある。
帰ってきたら、まずは一杯。
それが少しでも、旦那の癒しになればいい。

私はただ、家の中でこうして雨音に耳を傾けながら、
ほんの少しの気遣いを重ねて待っているだけ。
でも、その「待つ時間」に込めた気持ちは、
言葉にしなくてもきっと伝わると信じている。

雷の音が少し遠ざかり、雨脚もすこし弱くなってきた。
こんな日は、
「帰ってきてくれること」がなによりの喜び。
何気ない今日に、ありがとうと思える夕暮れ。

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