
妹から、お中元が届きました。
スターバックスのORIGAMIのドリップコーヒー。
箱を開けて、そのパッケージを見た瞬間、
胸の奥でふわっと、懐かしい風景が立ち上がりました。
かつて私が、実家へ贈ったもの
実はこのコーヒー、
以前の私が、実家へ贈ったことのあるものでした。
2年前に他界した父が、亡くなる何年か前、コーヒーをとても気に入ってくれて、
「これ、美味しいなあ」と、何度も言っていたのを思い出します。
父は、自分ではこういうものを買わない人だったので、
特別な感じがあったんだと思います。
実家でしか飲まなかった味
だからこのコーヒーは、私にとっては
“実家で飲む味”でした。
誰かのために淹れて、
それを囲んで、
ふっと笑う。
そんな時間の中にある味。
仕事前の、特別なひととき
最近は、朝、仕事に出かける前にこのドリップコーヒーを淹れています。
カップにお湯を注いで、香りがふわっと立ちのぼる瞬間、
父の笑顔が浮かぶようで、
妹の心がじんわり伝わってくるようで、
静かに目を閉じたくなる。
今ここにある、やさしさの記憶
贈りものって、品物だけじゃないですね。
その人の時間、言葉、思い出。
いろんなものが、そこにそっと重なっている。
このコーヒーには、
父の笑顔と、妹のやさしさと、そして私の今が詰まっています。
だから私は、
一杯のコーヒーにありがとうを込めて、
今日も、静かに一日を始めます。
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