
朝のキッチンに、ざるいっぱいの夏野菜。
つやつやと光るナス、青々としたピーマン、まるく赤いトマトたち。
どれも、義父が手塩にかけて育てた自慢の野菜たちです。
義父は毎年、季節に合わせて野菜を育てていて、
夏になると、こうして立派な野菜が台所に届きます。
「ほら、見てくれよ」
なんて言葉に出さなくても、野菜を見ればわかる。
きっと、誇らしい気持ちなんだろうなぁと思います。
そんな義父と、夫や家族たちは、今朝も建具の現場へ向かいました。
外での仕事は、この暑さの中では本当に大変です。
私は今日は、介護の仕事がお休み。
朝から家族が働きに出ていく姿を見送ると、
「私だけ休みでごめんね」と、どこか後ろめたさを感じてしまいます。
でも、そのぶん、今日は夕飯を頑張ろう。
みんなが帰ってきたときに、「おかえり」と言って
美味しいごはんが待っているように。
義父の野菜を使って何を作ろうかと考える時間は、
ちょっと贅沢で、ちょっとやさしい気持ちになります。
畑の土の匂いがほのかに残る野菜たちに、
「ありがとう」と「がんばるぞ」を込めて、夕方に備えます。
*今日の献立候補*
義父の野菜をたっぷり使った、夏のおすすめレシピです。
◎なすとピーマンの甘味噌炒め
ごま油で炒めたナスとピーマンに、甘めの味噌ダレを絡めるだけ。
仕上げに白ごまをふって。ごはんが進みます。
◎冷やしトマトのおかかしょうゆがけ
冷蔵庫で冷やしたトマトをカットして、かつお節としょうゆをひとたらし。
シンプルだけど夏にぴったりの一品です。
◎きゅうりとわかめの酢の物
薄切りにして塩もみしたきゅうりに、乾燥わかめを戻して和えるだけ。
三杯酢にしても、市販のすし酢でもOKです。
そんなこんなで、今日の私の役目は、野菜たちと向き合うこと。
それは家族のためでもあるけれど、
自分の心を整える時間でもあるのかもしれません。
「おいしかったよ」
そのひと言のために、台所でちょっと背筋を伸ばす、そんな一日です。
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