
父のことを、最近よく思い出す。
定年後もじっとしていられなかった父は、別の仕事をしながらも、
家にいるときはいつもパソコンを開いていた。
コーヒーを片手に、動画を流しながら、なにやら書き物をしていた。
その姿が、家の中の風景として自然にそこにあった。
「おねえも、何かやればいいじゃないか」
ふとした拍子に、そんなことを言われたっけ。
そのときは、うまく返せなかった。
聞き流してしまったような、受け取るのが少し怖かったような。
でも、今。
私はこうしてブログを書き始めている。
もし父に伝えたら、
きっと毎日チェックするんだろうな。
誤字を見つけては笑って、
「がんばってるな」と、なんでもないふうに言ってくれる気がする。
この前、コーヒーを飲みながら
撮りためた写真のグーグルフォトをテレビに映して、
近況を報告していたときのことを思い出した。
なんてことのない時間だった。
でも今は、それがとてもいとおしい。
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