毎年恒例のフリーマーケットへ、昨日の朝、旦那と車で出発した。
けれど、Googleのナビは道がぜんぶ真っ赤。
高速にのっても、ノロノロと進むばかりで、なかなか前に出ない。
会場の近くまでは来たものの、ここから入っても、見てまわる時間がほとんどない——。
ふたりで顔を見合わせて、いったん引き返すことにした。
帰りの車のなかで、旦那がぽつりと言った。
「明日は電車で、もう一度一緒に行こうか」
うん、それがいい。
ちょっと残念だったけれど、まだ明日があるから、わたしは少しほっとしていた。
——なぜなら、今年もどうしても、会いに行きたい人がいるから。
去年のフリマで、わたしは能登の箸を買った。出店の方とつい話が盛り上がって、気がついたら、母へのお土産にちょうどいい一膳を選んでいた。母は、ほんとうに喜んでくれた。
そのあと、別のブースで黒いカバンに出会った。旦那が「これ買ってあげるよ」と言ってくれて、わたしのものになった。
「これに合うスマホショルダーも、できますか」と聞いたら、お店の方はオーダーメイドで作ってくれることになった。
それから、ひと月。家に届いた箱を開けると、お願いしていたスマホショルダーと——小さなポーチが、おまけで一緒に入っていた。
そのカバンとスマホショルダーは今も、毎日使っている。
会計のときに、お店の方へ「来年も来るよ」と伝えた。社交辞令じゃなくて、ほんとうにそう思ったから。
フリマって、物を買いに行く場所だと思っていた。
でも本当は、人と約束を交わしに行く場所なのかもしれない。
今日は、電車で。
あのお店の方に、また会えるといいな。

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