暮らし

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「良い素材が、暮らしやすさとは限らない」

うちの旦那は建具屋です。毎日、仕事場で木と向き合いながら、手作業で建具を作っています。ご依頼は、主に工務店さんを通していただくことが多いのですが、ときには一般のご家庭から直接ご相談をいただくこともあります。「せっかくなら、良い素材で」「無垢...
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ヒノキってなぁに?

おがくずに包まれるような、そんなやさしい暮らしがあってもいいと思う。そう思わせてくれたのが、ヒノキという木との出会いでした。ヒノキ。漢字で書くと「檜」や「桧」。名前はよく聞くけれど、実際にはどんな木なのか、どんな香りで、どんなふうに暮らしに...
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嫁に出した建具が、また声をかけてくれる

建具の仕事は、「納めに行けば終わり」ではない。障子が破けちゃった、長く使っていたら、戸の締まりが悪くなった——そんな声がかかれば、またその家を訪ねる。直してほしいと頼まれるのは、かつて自分の手で作った建具。嫁に出した建具が、また呼んでくれる...
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ピンポンは、隣の私にも届く

義父宛てに宅配便が届いた。我が家は、敷地内に二軒の家が並ぶ。ひとつは義父の家。そしてもうひとつは、私たち夫婦の住まい。ほんの数歩の距離だけど、暮らしは別々。けれど、心はつながっている。今から4〜5年前、義母が認知症になったのをきっかけに、イ...
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「仏前に祀られた、まんまるスイカ」

「仏前に祀られた、まんまるスイカ」玄関先で受け取った、ずっしりと重たいスイカ。義父の友人が丹精こめて育てた一玉です。それはまっすぐに仏間へと運ばれ、義母の仏壇の前に祀られました。きっと、あの人にも見せたかったのでしょう。「ほら、お前の好きだ...
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小皿の思い出と、大皿の暮らし

子どもの頃、我が家では、一人ずつ小皿に分けられたおかずが出されていました。大皿だと私が手を出さず、好きなものしか食べなかったからです。痩せていた私の体を心配して、母が少しずつ、バランスよく盛りつけてくれていました。私にとって「小皿」は、母の...
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建具屋さんが減っていると聞いて、思ったこと

最近、「建具屋さんが減ってきているんですよ」という話を聞きました。そう言われてみると、昔は町の中にいくつもあった建具屋さん、今ではあまり見かけなくなったように思います。家のサイズや暮らし方に合わせて、一つひとつ手でつくるオーダーメイドの建具...
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ありがとう 手作りの台

ホットプレートを使うたびに、テーブルが熱で傷んでしまわないかと心配していました。そんな私の気持ちを察して、夫が、ホットプレートの下に敷く台を作ってくれました。四角い板の上に、しっかりと脚を取りつけた台。高さもちょうどよくて、熱もこもらず、汚...
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🚪 建具とおがくずと、やさしさに包まれた現場で

夫が建具を納めに行く日、私はそっと「今日も気をつけてね」と声をかけます。家で仕上げた建具も、現場に持っていくと、ぴたりとはまらないことがあるそうです。ほんの少しだけ削って、整えていきます。まるで、建物の呼吸にそっと合わせるように。それは、「...
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静かな駅が、好きです

昨日、夫の所用で池袋へ行きました。週末の池袋。まるで人が空から降ってくるみたいに、次から次へと現れる。歩き方を忘れるほどの人混みの中、私はただ前へ前へと進むしかなくて。誰かとぶつからないように、歩調を乱さないように、視線の先まで気を張ってい...