
🌸「そっと、香りと暮らす」
ふとしたときに、部屋の隅から漂ってくる木の香り。
それは掃除のあとに残ったひのきのおがくずかもしれないし、
寝室に置いてある小さなポプリ袋かもしれない。
強くは主張しないけれど、
そこにあることで、呼吸が深くなる。
そんな存在が、今の私にとっての「香り」だ。
おがくずは、森のなかの記憶を少しだけ運んでくれる。
田舎で過ごしたあの夏の午後、
祖父母の庭にあった木のにおい、
木工所の隅っこに積まれていた木くずの山。
どれも、すぐには思い出せないようで、
香りに触れた瞬間、心がふっとそこへ戻る。
最近は、
ひのきのおがくずをガーゼに包んで、
玄関や靴箱に置いたり、
ときには枕元にそっと置いたりしている。
香りは、目に見えないけれど、
**“暮らしを整える手ざわり”**のような気がする。
忙しい日々のなかで、
「香る」ということが、
「わたしを戻す」小さなきっかけになる。
今夜も、ひのきの香りのそばで
一日の終わりを静かに迎える。
明日もまた、
そっと、香りと暮らしていけますように。
✨まとめの一言:
「そっと、香りと暮らす ― わたしの整えかた」
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